第58回(12月7日)クラスの復習

■知識コーナー:ベネズエラのアギナルド
Aguinaldos Venezolanos = Parranda Navideña

「アギナルド aguinaldo」という言葉は、「クリスマスのプレゼント」、「ボーナス」という意味のほか、クリスマスの時期に歌われるクリスマスソングの一ジャンル名でもあります。音楽的に使われる場合は、メレンゲ・ベネソラーノないしパランダのリズムに、幼子イエスの誕生をはじめとするクリスマス関連の歌詞をのせた特定ジャンルの呼称から、ビジャンシーコ villancicoという単語とならんで大雑把にクリスマスソング全体を指す場合まで広く使われます。

・一方、アフロベネソラーノの色合いの濃いパランダ parrandaという音楽ジャンルがあります。リズムもアギナルドと共通であり、aguinaldoはparranda navideñaと呼ばれることも多いです。ただ、傾向としては、aguinaldoの方が、5/8拍子のメレンゲのリズムで、よりしっとりと落ち着いたまじめな歌詞であるのに対し、「どんちゃん騒ぎ」が原義であるparrandaは、2/4拍子でより活力がありおどけたところがあるように思えます。

・ベネズエラでは、クリスマスが近づくとパランダを演奏する楽団が家々を巡って、家族の団欒やクリスマスの飾り(イエスが誕生した瞬間を再現したもの)に対して演奏を捧げる習慣があります。おひねりをねだったりするため、ハロウィーン的な趣きもあります。

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第57回(11月9日)クラスの復習

11月9日の出席者は、14名、前回のタイ記録11名を大幅に上回り、新記録です!ついにベネズエラ人も参加!

■ Bajo Seco

・今回は、3本のバンドーラによるアンサンブルとなりました。ベネズエラ国外で、3本のバンドーラを使って、しかもホローポ・セントラルを演奏しているクラスがいったいどこにあるだろうという革命的な出来事でした。現地でもそう多くはないでしょう。とくに、最後の通しでは、私がバンドーラを弾かなくてもアンサンブルが成立しました。なんと感動的な!バンドーラ学習者に拍手です!

・4回目のBメロで弾かれる、Cセクションに移行する際のジャマーダです。下の譜面の3段目と4段目です。通常のメロディーの1オクターブ上で、より細かい音符になっています。この甲高い音を聞いたら、回数が足りなくても(3回目のBメロであっても)、Cセクションに飛び込みましょう。

・クアトロの弾き方としては、以下のaを練習しました。これは、通常の弾き方の1拍目の裏を抜いただけですが、この1拍目をスタッカート気味に跳ねるように弾きます。さらに二小節単位で、a+b(Eセクションと同じ)、ないしa+cと弾けるともっと表情が豊かになります。
これらをフィーリングでいれます。いずれにしても、バンドーラのメロディーをよく聞いて同調するように沿うことが大事です。メロディーをよく聞くためには、コードをよく覚えていることが必要になることは当然です。

・バンドーラ奏者への連絡事項です。
①第76小節(譜例では4小節目)は、以下のように三拍目を加えて音を止めることにします。

②第83小節からの以下の繰り返しは、3回ではなく2回とします。

 

■ Motivos

・前回の報告内容で提示しておいた、2ndクアトロのD’セクションにおけるアルペジオを練習し、効果を実感できました。できるだけ多くの人がこれに挑戦して下さいね。
・A、B、Cセクションのそれぞれの最初の二小節は共通ですが、AとCは譜例①、Bは譜例②のように、Em7→Ebm7のコードチェンジをすることに指定します。

 

■ El Burrito Sabanero

・構成の把握、とくにコーラスの入りをしっかり!
・コーラスのとき、大きな声で歌いましょう。いつもの倍の声量をめざしましょう!
・スピードが上がっても、カリプソのアクセントをできるだけはっきり出す。

 

■ La Cabra Mocha

・久しぶりの復習にしては、なかなかよかったと思います。
・ガイタの基本パターンは、チャスキードが多いので、難しい人は、バリエーションのプリントからやりやすいパターンを選んで弾いてください。(配信動画も参照)もっとも単純な弾き方としては、以下のようなチャスキードのないものです。またそのアクセント部分をチャスキードにすることもできます(つまりホローポのセイスの手順)。いずれにしても6/8のアクセントをしっかり守って下さい。

・イントロの入りが問題になりました。4小節目で太鼓(タンボーラ)が出すジャマーダに引き込まれるように、5小節目から入ってください。その際、最初の音をチャスキードしないのも効果的です。

・参考までに、私のイントロの弾き方を以下に示します。ぜひ挑戦してみてください。ガイタらしいお決まりの出だしです。この4小節目に太鼓のジャマーダがくるわけです。実際、クアトロもジャマーダと同じリズムです。繰り返しは、少しちがったようにやることが多いです。

第56回(10月12日)クラスの復習

■ Motivos

・今回ははじめて、全パートがそろったアンサンブルで通すことができました。ボンゴも加わり、1stクアトロも充実してきました。

・とくに取り上げた部分は、D’セクションA7でのブレイクまでの部分です。ここは、コード的には、すぐ前のDセクションと同じで繰り返しなのですが、いったん静かにデリケートにし、ブレイクところで劇的にとまり、また復活するという意図があります。

・1stクアトロがハイポジションできらきらとしたアルペジオを奏で、ベースが通常より1オクターブ高いラインを弾き、ボンゴもひそんだように叩きます。そのとき、2ndクアトロも、もともとからデリケートなボレロのストロークをさらにいっそう丁寧に弾いてください。1stクアトロのアルペジオをきれいに浮き立たせる配慮で弾いてください。

・そして、A7のところで、はっきりと重みをもって、「ジャラン」とブレイクします。

・「ジャラ~ン」のテクニックについて、一人ずつチェックしました。コツについては、前回報告も合わせて先日配信の教則動画を参照。

・また、2ndクアトロが、そのFM7からA7までをアルペジオで弾くことも提案しました。以下にタブ譜を掲載します。通常4弦から1弦まで順に、親指・人差し指、中指、薬指の担当となります。下の段のようなよりシンプルなアルペジオでも結構です。また、これをせずにコード伴奏に徹するのもOKです。

・ここで、コードチェンジをするすぐ前の音が開放弦になっているのに着目してください。この開放弦を弾いている間に、すみやかに(ちゃっかり)ポジション移動できるのです。この開放弦の音はあまりはっきり弾かないのがコツです。このトリックはクラシックギターでも用いられます。つまり楽譜に従わず、開放弦の音をあいまいに弾いておいて、あとは聴く人の耳の錯覚に任せるのです。Em7からA7までは、ポジション移動がないのでコード内の音を弾いています。

■ Bajo Seco

・やはり、各セクション間の切り替えに重点を置きました。とくに合図となるメロディー(ジャマーダ)に気づきましょう。ソリストは、伴奏者に転換のサインとして、ジャマーダを出すのですから、音楽によるもっとも初歩的なコミュニケーションとして大切です。

・バンドーラを弾かない人、ホローポに慣れていない人には、メロディーの変化に気づきにくいかもしれません。よりメロディーを聴き、それに同調することができる余裕を持つために、コードを覚えましょう。コード譜を見ずに、ソリストの演奏するところを見ましょう。

・今回から、マラカスも入り、きちっとしたリズムで支えていただきました。今後もできるだけ多くの人がマラカスに挑戦することを願って、初歩の練習の仕方を要領よく示している、以下の動画を紹介します。



YouTube: Maracas Carlos Perez

■ El Burrito Sabanero

・パーカッション担当者が決まり、三種の神器(ブンバク、ラジョ、カンパーナ)が入ると、実にカリプソらしくなってきました。テンポもずいぶん上げられるようになったと思います。

・以下の動画は、少人数の編成ながら、カリプソらしいノリを実によくデモしていると思います。



YouTube: Técnica Vocal Nivel 3. Demostración Calipso.

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クアトロ自習に役立つパソコンソフト各論編 The KMPlayer (Windows)

9月14日クラスの「知識コーナー」 で解説した The KMPlayer (Windows)の使い方詳細です。

以下に基本的な動作に対する便利なキー操作を列挙します。まず、キーボードにテンキー(ナンバーキー)がある場合の説明です。キー操作する前に、入力モードが英数字になっていることを確認してください。ひらがな入力になっていると反応しません。

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第55回(9月14日)クラスの復習

■ Motivos

・イントロの最後のG7のジャラ~ンのやり方。人差し指、中指、薬指の3本でやることにします。小指を加えることも可です。指を手のひら側に軽く曲げ、指同士の間隔をできるだけ広げます。爪の真ん中部分を弦に押し当てながら、下方へこするように下げます。このとき、多少の時間差がありながら、複数の指が同時に弦をこすっていることになります。これで、一瞬ではない鳴っている時間が少し長い音を鳴らせるようになったら、この動作の中で各指を薬指から順番に外向きにはじいていきます。練習は非常にゆっくりやって下さい。ゆっくりやると指が前の指につられていっしょについて動いてしまうことを妨げる練習になります。最初は指を持ちこたえるが大変なはずです。だんだんスピードを上げても、各指の独立が保てるようにします。最後の人差し指ははっきりと強めに弾いてください。

・このジャラ~ンは、長い音ですが、それを拍との関連でいつ弾くかが重要です。ジャラ~ンの最後の音(人差し指の音)がG7の頭の位置(3拍目のビートポイント)に来なければなりません。したがって、その位置で人差し指を弾き終われるように、少し前から始めなくてはなりません。そのために、その直前のDm7の最後音(4つめの8分音符)を適当に軽く弾いておいて、薬指を滑らせ始めるのです。そして、3拍目で、人差し指をほかの指よりはっきり強めに弾いてください。そうすると、拍の感じがはっきりします。

・最後の締めで出てくる、CM7→Bb7→Caad9のコードチェンジをスムーズに行いましょう。まず、CM7の中指と薬指は形を変えることなくそのまま下方へずらしてください。その際に小指を添えて下さい。小指を先にしてそれを支えにしてもよいです。これがスムーズになったら、人差し指の移動を加えてください。人差し指はセーハしますが、4弦以外は触っているだけです。Cadd9に向かって上がっていくときに力を入れてください。

・セカンドクアトロは、次回から譜面を見ずに取り組むコーナーを設けます。覚えて下さいね!

・ファーストクアトロは、サムピックで弾く場合と3本指を使う場合では、手の位置が大きく変わります。サムピックはブリッジ付近、3本指はサウンドホール付近。いっそできる箇所はアルペジオも含めて、すべてサムピックで弾いてしまうというのもおススメです。

■ Bajo Seco

■ El Burrito Sabanero

・それぞれずいぶん通せるようになってきました。今後以下のことを目指してください。

①構成を確実に覚える。

②コードを記憶する。

③スピードをあげる。

④抑揚をつける。(強弱の区別)

第53・54回(8月3日・24日)クラスの復習

8月、2回のクラスを通して新しく説明した事項を列挙します。

■ El Burrito Sabanero

・基本パターンの確認、とくに強弱について。例えば以下のような力の配分で弾けば、容易にアクセントが際立ちます。大事なのでは、強い音符もさることながら、弱い箇所をいかに弱く弾くかです。チャスキードのないカリプソでは、アクセントの付け方が鍵となってきます。すべての音符を2で弾く練習も、10のところだけ弾く(ほかは休符)練習も役立ちます。また、これはゆっくりならできますが、スピードが上がってもキープできるかが、一番大事な課題です。

・どの音も前腕部を回転することで出してください(ドアノブをひねる要領)。アクセントのある音は、手首を使って鞭のように叩きつけてください。ダウンストロークに関しては、澄んだ音が要るホローポなどと違って、2~3本指を同時に使う厚みのある音です(ある意味、ガサガサしたうるさい音)。
・歌う箇所の有無も含めた構成表は、以下です。AメロのSi me ven~のコーラスは常にあるものとします。

・エンディング、つまり、コード表のA’の最後の段の塗りつぶしの3小節は以下のように弾きます。元気よく思い切り弾いてください。

■ Motivos

・セカンドクアトロのコード伴奏の復習が中心です。
・コード伴奏がずいぶん慣れてきたので、ファーストクアトロに挑戦していただけるよう、呼びかけました。
・その際、爪でトレモロをやるのに、強度や長さの点で難しい人もあります。そこで、フォークギターなんかにもよく使われる、親指にはめるサムピックを紹介しました。サムピックでこのアレンジ全体が問題なく弾けるという点を示しました。サムピックの良い点は、プラスチック製なので、弱い爪よりは音がはっきりして大きいです。親指以外の指を使うときにも、固定されているので別の指を添えて保持する必要がありません。ピックのように演奏中にずれることがありません。悪い点は、少し硬いので弦に対する抵抗をうまく逃すのが難しい、よって、かき鳴らしには向いていません。このアレンジでは、かき鳴らしはほんとんどないし、あっても人差し指でできます。

・三角ピックももちろん使用可能です。
・金曜日のレッスンでは、一部の方にイントロからBメロまでの弾き方を、フレーズごとに区切って伝えました。

■ Bajo Seco

・セクションが多いので、その移り変わりに慣れるための繰り返し練習が続いています。とくにEセクションからFセクションに移るのに苦労しています。とくにうまく移れた場合も、ちゃんと入れたか今一つ確信がもてないという意見が多く、そのための対策として、Fに移る直前の2小節の低音のスタッカートのきいたメロディーになじむことでEとFの区切れ目を感じようと試みました。
・メロディーの捉え方の一助として、ホローポ・セントラルに限りませんが、とくにこの種のホローポに多い「ヘミオラ hemiola」という事項について話しました。簡単にいえば、2小節6拍は、普通3・3というまとまりを感じさせるのですが、2・2・2に分けてメロディーを捉えた方がわかりやすい箇所が多いということです。以下において、Fセクションの最初のメロディーを2通りの仕切りで書いてあります。

⇒ ヘミオラ – Wikipedia
・移り変わりに慣れたら、スピードを上げること。ノリにこだわることが次のステップになります。

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第52回(7月6日)クラスの復習

■新曲 『モティーボス』 Motivos

・セカンドクアトロ(伴奏担当)のコードの押さえ方の説明。小指を軸にしたり、次に来るコードに共通な指を残したりして、スムーズにコードチェンジすることを強調しました。また親指の使用も強く勧めました。詳細は、《書庫》のビデオを参照してください。
・ファーストクアトロについては、デモに留まりました。これについてもビデオを参照して下さい。
・その後、2回、セカンドクアトロを通しました。
・ビデオの内容は以下です。
①Motivos 右手の基本:ボレロの弾き方です。
②Motivos セカンド全体:ファーストクアトロのカラオケとしても使えます。
③Motivos セカンド解説:前回クラスで説明したことが網羅されています。
④Motiovs ファースト全体:セカンドクアトロのカラオケとしても使えます。
 若干ゆっくりめです。
⑤Motivos ファースト解説:これを見てぜひ挑戦してみて下さい!

■新曲 『バホ・セコ』 Bajo Seco

・E、F、Gのセクションを中心にやり、全体を通しました。
・EからFについては、20回の回数を数えるのではなく、切り替える直前のメロディーに気づくということが必要で、その箇所を何度か繰り返しました。ほかの部分に比べて低いメロディーがあり、それは4回で1セットが2回あります。2セット目の4回目の後半で切り替えに入っていきます。メロディー譜では、第93小節、コード譜では、セクションEのTransición、音源では2:41のところがそれにあたります。
・ビデオの内容は以下です。
⑥Bajo Seco 右手の基本:前回報告のB、C、Dのことを説明しています。
⑦Bajo Seco 右手の応用:B、C、Dをランダムに混ぜたもの。
⑧Bajo Seco 全体:リピート回数は適当に省略しています。それぞれの箇所がどんな雰囲気で弾かれるかを示したものです。

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第51回(6月8日)クラスの復習

■新曲 『バホ・セコ』 Bajo Seco

・ホローポ・セントラルは、スタッカートが多く跳ねた調子の、明るい曲調ではユーモラスな趣きさえある田園風の「ダサかっこいい」ホローポです。アフロ系のホローポでもあります。『バホ・セコ』は、バンドーラ・セントラル(金属弦8弦)の人間国宝、フアン・エステバン・ガルシーア Juan Esteban Garciaの作で、マイナーで始まり、ホローポ・セントラルらしい豊かな構成を経て、ノリノリのメジャーで終わります。

・バンドーラでメロディーを弾くのも、クアトロでコード伴奏するのもとりあえずできますが、スタッカートを多用した「味」を出すのが難しいかもしれません。普通は、クアトロクラスで取上げるような題材ではないと思います(笑)。本場の人が知ったら、さぞ驚嘆することでしょう!しかし、当クアトロクラスでは、最初にJoropo OrientalのEl Pastorcito、そして数々のJoropo Llanero、さらにJoropo GuayanésのEl Prisioneroと本当にいろいろなホローポをやってきました。そろそろ、Joropo Centralも挑戦というところだったと思います。

そのフアン・エステバンが演奏するシーンです。(You Tubeより)


YouTube: Colinas de Sabaneta. Juan Esteban García, 1995

Bajo Secoが演奏され、それに合わせ人々が踊っている映像です。


YouTube: Delegacion cultural de Guaribe en la UPEL Maracay

・音楽採譜専用ソフトTranscribe!で、区間リピートを用いて速度60%で再生し、曲の始めから、セクションに分けて繰り返し練習しました。

※英語版となりますがTranscribe!は非常に便利です。1ヶ月は無料使用。
http://www.seventhstring.com/xscribe/download.html

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第50回(5月11日)クラスの復習

5月11日の回は第50回目という記念すべき回でしたが、特に気づかずに過ぎてしまいました。みなさまのお陰で、これまで続くことができました。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。

前回取り上げた内容は、クラスに出席していないとわかりにくいものが多いですが、頑張って文章と譜例で表わしてみました。その分、読む方はきっと大変になったかもしれません・・・ 大事な内容なのでまたクラスで何度も取り上げることにします。

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