第53・54回(8月3日・24日)クラスの復習

8月、2回のクラスを通して新しく説明した事項を列挙します。

■ El Burrito Sabanero

・基本パターンの確認、とくに強弱について。例えば以下のような力の配分で弾けば、容易にアクセントが際立ちます。大事なのでは、強い音符もさることながら、弱い箇所をいかに弱く弾くかです。チャスキードのないカリプソでは、アクセントの付け方が鍵となってきます。すべての音符を2で弾く練習も、10のところだけ弾く(ほかは休符)練習も役立ちます。また、これはゆっくりならできますが、スピードが上がってもキープできるかが、一番大事な課題です。

・どの音も前腕部を回転することで出してください(ドアノブをひねる要領)。アクセントのある音は、手首を使って鞭のように叩きつけてください。ダウンストロークに関しては、澄んだ音が要るホローポなどと違って、2~3本指を同時に使う厚みのある音です(ある意味、ガサガサしたうるさい音)。
・歌う箇所の有無も含めた構成表は、以下です。AメロのSi me ven~のコーラスは常にあるものとします。

・エンディング、つまり、コード表のA’の最後の段の塗りつぶしの3小節は以下のように弾きます。元気よく思い切り弾いてください。

■ Motivos

・セカンドクアトロのコード伴奏の復習が中心です。
・コード伴奏がずいぶん慣れてきたので、ファーストクアトロに挑戦していただけるよう、呼びかけました。
・その際、爪でトレモロをやるのに、強度や長さの点で難しい人もあります。そこで、フォークギターなんかにもよく使われる、親指にはめるサムピックを紹介しました。サムピックでこのアレンジ全体が問題なく弾けるという点を示しました。サムピックの良い点は、プラスチック製なので、弱い爪よりは音がはっきりして大きいです。親指以外の指を使うときにも、固定されているので別の指を添えて保持する必要がありません。ピックのように演奏中にずれることがありません。悪い点は、少し硬いので弦に対する抵抗をうまく逃すのが難しい、よって、かき鳴らしには向いていません。このアレンジでは、かき鳴らしはほんとんどないし、あっても人差し指でできます。

・三角ピックももちろん使用可能です。
・金曜日のレッスンでは、一部の方にイントロからBメロまでの弾き方を、フレーズごとに区切って伝えました。

■ Bajo Seco

・セクションが多いので、その移り変わりに慣れるための繰り返し練習が続いています。とくにEセクションからFセクションに移るのに苦労しています。とくにうまく移れた場合も、ちゃんと入れたか今一つ確信がもてないという意見が多く、そのための対策として、Fに移る直前の2小節の低音のスタッカートのきいたメロディーになじむことでEとFの区切れ目を感じようと試みました。
・メロディーの捉え方の一助として、ホローポ・セントラルに限りませんが、とくにこの種のホローポに多い「ヘミオラ hemiola」という事項について話しました。簡単にいえば、2小節6拍は、普通3・3というまとまりを感じさせるのですが、2・2・2に分けてメロディーを捉えた方がわかりやすい箇所が多いということです。以下において、Fセクションの最初のメロディーを2通りの仕切りで書いてあります。

⇒ ヘミオラ – Wikipedia
・移り変わりに慣れたら、スピードを上げること。ノリにこだわることが次のステップになります。

■ 知識コーナー(8/3):ベネズエラ風アレンジの「ふるさと」

・日本の心とも言うべき伝統曲「ふるさと」を、クアトロとベースのデュオでベネズエラ風にアレンジしたものを披露しました。
・リズムは、3/4拍子を、ベネズエラ風ワルツに変えています。
・よくあるクアトロソロの流儀として、1番でできるだけ忠実にメロディーを再現し、2番以降コードをそのままにし、バリエーションを発展させていきます。2番ではソロの担当をベースに回し、伴奏クアトロとのよさを披露します。3番でクアトロに戻り、ずいぶんメロディーを崩して、エンディングに入ります。
・最近のクアトロソロは、かき鳴らしで行われることが多いですが、今回のようにアルペジオを中心にしたものもあります。その場合も、クアトロらしさを出すためにどこかにはかき鳴らしを入れるものです。アルペジオをしながら、いろいろなポジションを移動するのは音が途切れやすく、なかなかきれいにいきません。そこで、最後の音を(響きに問題のない)解放弦の音にして、その間に「ちゃっかり」移動するという手法を使います。無論、手の動きがものすごく速くて、強引に移動できる人もいます。

■ 知識コーナー(8/24):クアトロ自習に役立つパソコンソフト

・自宅での練習には、ベネズエラにいるわけでない以上、音源や参考動画を活用することが有効です。とくに難しい部分や不得意な部分を、速度を落としていっしょに弾いたり、区間リピートで再生して何度もいっしょに弾けば、正しいリズムや音程が身に付きます。
・今回は、次の4つのソフトの良い点をプロジェクターで映してざっとデモしてみました。今後は、ぜひとも強調したい機能のみをひとつずつ取り出して説明していきたいと思います。
RealDownloader 、ないし、RealPlayerのダウンロード機能:とりわけ、You Tubeのベネズエラ音楽関連動画をダウンロードするのに必要です。(無料)
The KMPlayer:韓国で開発されたどんな形式の音声も動画も再生できるマルチ機能プレーヤーです。速度変化、ズームアップ、区間リピート、音声と映像の同期などの機能が便利です。(無料)
FinaleNotepad:私が配布する楽譜浄書ソフトFinaleによって作成した楽譜ファイルを開いたり、簡単な楽譜作成ができるソフトです。楽譜を好きな速度で再生できるプレイバック機能は、メロディーを伴奏する練習に使えます。楽譜のキーを自由自在に変えられるので自分の声にあったキーを探すのにも役立ちます。(無料)
Transcribe!:「採譜せよ!」という意味のタイトルのこのソフトは、耳コピのためのあらゆる機能備えています。波形を見ながら作業できるので、選択箇所の設定が厳密で、音を聞き取ったり、いっしょに弾いて練習したりするのに非常に便利です。動画は扱えませんが、音声に関しては、The KMplayerの機能はもちろんのこと、いろいろ操作しても(たとえば速度を落とす)、音質の劣化が少なくて理想的です。(39USドル)