第45回(1月19日)クラスの復習

■チャスキード(とくにアップの場合)

・これについては、第33回の報告に遡ってください。

・今回は、新しい注意点など指摘しましたが、なかなか文章だけでは、説明できません。チャスキードも含めて、右手の弾き方について、チェックポイントを列挙し、それぞれについてビデオで説明することを検討しています。今しばらくお待ち下さい。

■新曲 フアナ・イ・ホセ Juana y José

・まず歌詞について触れました。Aメロの歌詞などは、ともすると夫の家庭内暴力の描写につながるような内容ですが、歌詞の作者の側からすれば、それゆえに(その家庭問題のおかげで)、「ぼくといっしょに幸せに暮らそう」というBメロの歌詞につながるわけで、曲全体の雰囲気は明るくなっています。しかし、AメロにもBメロにも、F#7→Bmと展開する部分を含み、曲調に変化があって音楽的に面白いです。

・セレステ・バージョンのデモ演奏のあと、簡単なコードのバージョンで通しました。メレンゲの右手の弾き方については、前回報告を参照して下さい。

・基本的には、Base2の弾き方で通しましたが、AメロとBメロに一箇所ずつでてくるBmのところで、ブレイクがあります。5つの音符のうちの、1と4のみ弾きます。ほかは、その音を弾いた後に消音します。消音の方法は、右手の手のひらでする方法と、左手の小指や薬指が空いている場合は、それで弦に触れます。ローコードのBm(2000)の場合は、どちらでも構いません。私自身は、ここでは、4ポジションのBmで1弦をミュートした545xというコードを使っているので、左手を軽く浮かせるだけで消音できます。つまり、消音は開放弦の少ないコードほど楽なわけです。

・歌のメロディーのはまり方が、以前取り扱ったCompadre Panchoなどと比べると難しいという指摘があがりました。曲調は分かりやすいのに、いざ口ずさもうとするとリズムにはまらないという意見もありました。

・そこで、ベースのパターン2つをもとにリズムを感じるということを説明しました。つまり、以下です。

・さらに、以下のようなパターンがリズムの中で、捉えられればたいていの箇所が歌えるはずです。

とくに3つ目に挙げたように、1と5を弾くような間に長い休みが入るような場合、ベースのパターンの一つ目のようなものが体にあり、休符を体の中の揺れが演奏しているような感覚を持てればよいでしょう。リズム感というのはある意味、休符の間、いかにリズムを保っていられるかということでもあります。4つ目の例は、一つ前の小節の最後の音がシンコペーションで伸びて頭とつながった場合にも適用できます。実際この曲には多いですね。

■復習曲 Vals Pica Pica (La Partida)

・以前にやった曲の復習ですが、今回はじめて取り組む方もずいぶんみえます。

・まずは、セレステ・バージョンのデモのあと、ワルツの弾き方で、譜面のコードを弾きました。

・そのコードはテンションを伴ったテンションコードが多く用いられています。単純に言えば、アルファベットだけであらわされていない、見慣れない数字の加わったコードのことです。

・教材には、登場するコードを。テンションノートを加える前の元のコード、その構成音や、派生したテンションコード、そのさまざまな押さえ方が書いてある表が含まれています。

・今後クラスでも説明しますが、以下テンション・コードについて少し書きます。

■テンションコードとは?

・これは、例えば、最初に出てくるBmadd9のことです。(譜面では間違ってBm9と書かれています。ここはBmadd9とかくべきところでした。Bm9はありますが別物です。)

・普通コードはとりあえず3つの音からできていますが、例えばBmは、シ・レ・ファ#です。これに、ド#(9度の音)を加えると、この音が、Bmに不思議な雰囲気を加えます。

・基本の3つの音に、緊張感を与える音4つ目や5つ目の音をテンションノートといいます。

・私は、以下の理由から、使える場合には、テンションコードを出来るだけ使います。

①響きがきれい。
②クアトロは4弦あるので、せっかくなら4つの違った音を使いたい。
③コード名が複雑になるために起こる難しそうな印象とは逆に、意外とコードの押さえ方が楽になることが多い。

・Em7の場合は、基本の3つの音(Em)が、ミ・ソ・シで、それにレというテンションノートが加わっています。Emは原色の感じです。Em7になると緊張感が加わるというか、柔らかい哀愁を帯びた音になります。ご自分で両者をジャラーンとやって比較して感じてみてください。Em6となれば、ド#が加わります。(1弦の2フレット)そうするとこれは、ちょっと暗い陰鬱な深刻な響きを与えます。しかし、使い方によってコンテクストの中でかっこよく響きます。テンションノートは、緊張感や隠し味を加えるものです。

・テンションノートは、1弦上に現れることが多いです。それがクアトロの魅力でもあります。この1弦というのは、2番目に低い弦です。つまり、クアトロから同時に発せられる4つの音の真ん中から少し下の辺で、響きにエフェクトを与えます。なので、はっきり際立たず、さりげなく音の雰囲気を変えます。これが、ギターのように1弦が一番高ければ、テンションノートがトップになってしまい、効果が際立ちすぎます。(場合によっては、それも必要なのですが。それにクアトロでも一番高い2弦にテンションノートがくることはあります。)

(クアトロから発せられるコードのように音が短い間隔で密につまっているコードを密集和音と言ったりします。それは安定した響きを与えます。クアトロが伴奏用の楽器として優れているのはこのことも関係あるでしょう。)

・テンション・コードが難しい場合は、とりあえず、数字を取って3音のもとのコード弾いてください。つまり、Bmadd9はBm、Em7はEm、CM7はC、といったようにです。Mや数字は省いてもいいですが、小文字のmは絶対に省けません。それから、B7やF#7などのようにアルファベットと7だけの組み合わせのものもそれ以上簡単にはしません。

■知識コーナー:フレット打ち込み実演

・今回は、塗装を終え、フレットを打ち込めばほぼ完成する状態のクアトロに、フレットワイヤーからフレットを切り出して、実際に打ち込むところを実演しました。
・まず、ネックにフレットを打ち込むための溝は、フレットソーという繊細なノコギリで作ってあります。

・フレットというものは、もともとフレットワイヤーという何メートルもある長いもので、それをニッパーで切って適切な長さにします。それを丁寧にハンマーで打ち込むだけのことです。フレットワイヤーには、返しが付いていますので、かならずしも接着剤がなくても、抜けてくることはありません。

・難しいのは、フレットを並行に傾きなく打ち込むこと、打ち込む深さがすべてのフレットに渡って、均等であることです。そうでないと、ビビリの原因となります。最初のころは、あるフレットを押さえると、ひとつ上のフレットが著しく高かったので、そのフレットの出す音より半音高い音が出てびっくりしたことがありました。それから、フレットのサイドも飛び出ていたり、やすりで仕上げていないと、手が引っ掛かって痛いことになります。

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