第37回(6月9日)クラスの復習

前回のクラス内容報告です。説明の足りない箇所もあるかもしれませんが、譜例なども交えて、できるだけ分かりやすくているつもりですので、ぜひ参考にして下さいね。また不明な箇所はどんな小さなことでもいいですから、メールでお尋ね下さい。

 

■スリーコードとレピーケ

・まず、スリーコードのコード表のⅠの和音以外を隠して見えないようにし、V7と交互に2小節ずつ弾き、上の段から最後の段まで、あるいはその逆をやりました。各段を2回ないし4回繰り替えします。
・次にIVも加えて、I-IV-V7-V7(つまり、seis corrido)のコード進行で同じことをやりました。
・次に以下の二つのパターンで、レピーケ入りでやりました。

・二つ目のパターンのレピーケの後の小節(4小節目)は、曲の締めなどのときに、アクセントをつけて弾けば、全部3つともダウンで弾きますが、手の裏表の原則を守るとすれば、↑↑↓となります。まずそれで本来のアップダウンのノリを感じられるようになってから、3つともダウンに入ることが大事です。
・このスリーコードに関しては、表に網羅されているものは、すらすらとできるようになることが肝心であることを強調しました。
・キーがAの場合は、それぞれのコードの押え方は、以下が望ましいです。
A:0人薬中 D:000小 E7:人人中小 (※4弦から1弦への表記)

 

■新曲: 『ベネズエラ』 Venezuela

・セレステのバージョンのデモ演奏。
・ベネズエラ風ワルツ Vals Venezolanoの弾き方の確認。

・デリケートに弾くことが必要なので、ダウンの4つの音は、親指の支えのない人差し指1本で弾きます。かつ、4弦から1弦まで、ジャラッとならず、一気に弾き切るような弾き方をします。ワルツはテンポは遅めですが、ひとつひとつの音符はすばやい動きで一気に弾かれているのです。そうすると、よりリンピオ(きれい)な音になります。
・チャスキードも、強すぎず、リンピオに弾かねばならないという点で、ワルツはある意味一番難しいといえるかもしれません。お勧めは、アップで弾く親指は、1弦と2弦だけに当てて、親指の付け根で消音する方法です。
(このチャスキードについては、第33回報告を参照のこと)しかし、親指は、次の人差し指がしっかり上から打てるように、4弦よりはるか上方にしっかり振り抜いて下さい。
・以上のパターンばかりでは、単純なので、私は、以下の弾き方を頻繁に混ぜます。

・メカニズムとしては、以下のような指使いとなります。2小節目が上の小節に相当します。ジャラ~ンという効果を狙うわけですが、薬指aと中指mが人差し指iの装飾音となっています。iは、小節の頭になっています。したがって、実際、装飾音の2つの音符は、前の小節の最後部に属しています。そのため、前の小節の最後のチャスキードは弾きにくくなり、軽く親指pを上げるだけで十分です。このときのaとmの弾き方は、上に述べたような一気に弾ききる弾き方ではなく、辛抱強く動きを保ち、4本の弦の上を順番にこすっていく感じです。aとmがきちんとコントロールされ独立した動きができると、たった2個の装飾音なのに、ずいぶん音の多いジャラ~ンという音が出ます。人によっては、小指からはじめて3つ音を装飾音にする人もいます。これは、ホローポなどほかの曲種にも、もっと速い動きで利用できます。

・このpamiの連続した動きの中で、一音一音独立させることは、最初は難しいものです。指が独立して動くようにするための練習として、フラメンコでやるみたいに、pamiを連続で(16分音符4つの感覚で)1つ1つに力を入れて弾くとよいでしょう。勝手に前の指につながっていってしまわないことが大事です。

・次に、いよいよコード譜どおりにひととおり、曲を通しました。みなさん、ちゃんとコードを追えるので、ちゃんと通すことができました。
・ただ、そのままワルツのストロークをしているだけでは、単調な伴奏となりがちです。そこで、ジャラ~ンを入れるほか、ときどき、ホローポと同じアップダウンを交互に弾く弾き方も入れられることを追加しました。

・変化を与えることは、左手でもできます。空いている指を使うことによって、和音に違った響きを混ぜることができます。たとえば、以下のような練習です。基本は、いつものD-G-A7-A7です。

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トップになる2弦の音が常に動いています。1.5拍ずつ違ったコードを押えているような印象を与えます。事実そうですが、それぞれのコードの範囲内では、動きのない弦上の指は動かしては(離しては)いけません。
・これにならって、空いている指を足したり、すでに押えている指を離したりして、変化を加えて欲しいですが、どのコードのときにどの音を加えていいのかはそう単純ではないので、また次回お話しします。

・メロディー譜をみて、クアトロでメロディーラインを弾くという試みもしました。クアトロの指板上の音の配列は当面必要な12フレットまでは、以下のようになっています。一番上が1弦です。マスを弦上の音と思って見て下さい。これにならって、メロディーを弾けるようになりましょう。

 

■La Cabra Mochaの通し

・今回はイントロから入りました。この場合、ガイタらしい曲の始め方は、以下のようになります。繰り返しの頭から入ります。つまりコード表のイントロの2段目から入って下さい。もちろんレピーケのない単純なパターンで結構です。弾いてみたい方は以下に挑戦してみて下さい。

・通しを2度行った後は、コーラス部分の歌の練習、そしてついには、弾きながらコーラスするという練習を繰り返しました。きちっとはまって歌えているので、後はもっと大きい声では歌えれば完璧です!

 

■Apure en un ViajeとSeis Numeraoのメドレー

・イントロや転換部をチェックしながら、全体を通しました。
・難しいですが、着々と良くなっていっているのが分かります。とくに、ベースがなくても、セイスのノリがよくなってきているのに感心しました。

 

■ミニミニライブ 『早春賦』 と 『El Diablo Suelto』

・早春賦:1913年(大正2年)に発表された吉丸一昌作詞、中田章作曲 の日本の唱歌です。このたいへん馴染み深いメロディーをベネズエラ風ワルツとカリプソでアレンジした、セレステのバージョンを披露しました。
・El Diablo Suelto:1888年にHeraclio Fernandezにより作曲されたベネズエラ風ワルツです。こんな昔にすでにこのようなオシャレな曲が存在していたとは驚きです。ベネズエラ国外でも人気があり、ラテン諸国では好んで演奏さえる有名な曲です。今回は、ベネズエラの若手クアトロ奏者の中でも活躍の著しいLuis Pinoのバージョンを演奏しました。ワルツといえども、快速のホローポのスピードで演奏されることが多く、なかなかテクニカルな曲です。